【映画】サウスポー/Southpaw(原題)

公開日: 2016/05/25 ★★★☆☆ アントワン・フークア ジェイク・ギレンホール 映画 洋画

サウスポー

サウスポー

評価:★★★☆☆(3点)
<★5→オススメ!/★4→まあまあ/★3→普通/★2→微妙/★1→観なくてよし>

原題:Southpaw

監督:アントワン・フークア

キャスト:ジェイク・ギレンホール , レイチェル・マクアダムス , フォレスト・ウィテカー , ナオミ・ハリス

製作年:2015年

配給:ポニーキャニオン

上映時間:124分

日本公開:42524

観賞日:42514

STORY

怒りを力に変える過激な戦闘スタイルのボクサー、ビリー・ホープ(ジェイク・ギレンホール)は、試合にまつわるいざこざが原因で妻を亡くす。生きる気力をなくした彼は世界チャンピオンの座から転落し、まな娘とも離れ離れになってしまう。全てをなくしたビリーはアマチュアボクサーのトレーナーを務めるティック(フォレスト・ウィテカー)の協力を得て、栄光と娘の信頼を取り返すため再起を図る。

感想

試写会が当選したので観てきました。 …正直に言っていいですか? 期待してなかったんです。 フークア監督作品と言われてもそんなに注目してた監督でもないし、(←失礼) ジェイク・ギレンホールってだれだっけ?って思っていたし、 エミネムの半生が投影されてるって、エミネム??? たしか『8マイル』の時もエミネムの半生がどうのって話題になってけど、どうしたの、エミネムってそんなに波乱万丈なつらい人生なの????って思ってました。 でもなんていうか、とりあえず面白かった! つい、ホントつい、泣いてました。 普段からボクシングを良く見るわけでもないから期待する要素があるわけでもなく、 試写が当たったから…ってなんとなく行って観たんだけど、想像してたよりはるかに良かったです。

--ネタバレも含みます--

簡単に言うと、プロボクサー(世界チャンピオン)の転落、からの復活のお話。 テーマ的には良くある感じで、どこかで見たような内容なんだけど 妙にリアル。 ミゲルっていうボクサーがチャンピオンであるビリーに「俺と戦え」ってしつこく、 どこへ行ってもしつこく付きまとって挑発してくるんだけど…マジで本当にしつこくてイライラする。 このしつこい感じとイライラさせられる感じも妙にリアル。 私も割と感情の起伏は激しい方だから、せっかく気分良く過ごしてるところに イライライライラさせられてキレたくなるビリーの気持ちもわかる。 このミゲルって嫌な奴の挑発のせいで、ついに我慢できなくなったビリーがキレて 妻の死のきっかけになってしまう…っていう。 いや、キレていい。 マジでむかつくから。ホント下品で低俗で最低な挑発なんだけど、 そんなのに乗る方が悪いって考え方もあると思うんだけど、ムカつくもんはムカつく。 キレていいところでキレたな、って思ったけど でもまさかこんなことになるなんて…感がつらい。 揉みくちゃになって大騒ぎになってドタバタしてて、そのさなかの出来事だから え?今何が起きたの??感がリアル。 観てるこっちも一瞬わけわからず。 突然の出来事にスクリーンの向こう側も、劇場で観てるこっち側もみんなパニック、みんなポカーンみたいな。 美人の妻、モーリーン役のレイチェル・マクアダムスって初めて見たような気がするんだけど 傷だらけになって仕事をする夫を心配してて 家族を大事に思ってる 本当にボクサーの妻っぽくてリアルだなーって感じがした。 そして最高に不憫で悲しかった… 彼女が家族のこともビリーの試合のことも、しっかり意見してコントロールしていたのに 彼女の死をきっかけにどんどんバランスは崩れ、破滅へと向かっていく。

王者転落後に再起をかけて指導を依頼したトレーナー、ティックも 良い人間なのに全然うまく生きれてなくって、やるせなくって、悲しい。 作品中ずっとボクシングのトレーニングみたいに積み上げられたフラストレーションが 観てるこっちも爆発してしまうような、ティックの男泣きのシーンが 実は一番泣けた気がする。 キレやすくてどうしょうもないビリーに諭すシーンもけっこう辛い。 「それだよ、それが全ての原因だろ、だから今お前はここにいるんだ」 人に悪いところを指摘するのってパワーがいる。 心根が悪い人間ではないのに、もうぜんっぜん本当にいろんなことが上手くいかなくて、 大事に大事に思ってる娘とも上手くいかなくて… いや~つらい。悲しい。 でも最後はなんとかハッピーエンド。 良い映画でした。 オススメ。

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